上野公園巡り(前編 谷中~上野公園)

歩き建築集

 先日の散歩で上野の山を巡ってきました。谷中周辺の伝統建築から、博物館、美術館を横目で見つつ、上野の山を散策してきましたので、ご紹介です。
当日は、上野公園噴水広場でちょっとした光のイベントが開催されていて、最終日を迎えていました。
夕方のライトアップもきれいでしたので、後半では取り上げてご紹介したいと思います。

【谷中 旧吉田屋本店~上野駅までのルート(上野の山)】

 今回のルートは、不忍池西側の、上野公園バス停よりバスで谷中方面へ向かい、「谷中」バス停を降りて、そこからのスタートです。
 旧吉田屋本店より東京芸術大学を通り、上野公園を北側から巡って上野公園内美術館を抜けながら、最後はパンダ橋を上野丸井方面まで抜けていくルートです。このエリアには、明治時代以前からの旧建築物を改修、移築、保存をしてきたものが多く、建物自体が博物館・美術館ともいえるような価値ある施設がいくつもあり、歴史をめぐる散歩道としてはおすすめのルートだと思います。

序章です。不忍池のほとりに、「台東区立下町風俗資料館」があります。
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 古き良き江戸の風情をとどめる大正時代の東京・下町の街並みを再現するとともに、台東区を中心とした下町地域にゆかりの資料、生活道具や玩具、さらに季節やそれに応じた年中行事に関連するものなど、さまざまな資料を展示しています。
(引用:台東区HPより https://www.city.taito.lg.jp/kusei/shisetsu/bunkashisetsu/kuritsu/shitamachifuzoku.html
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現在は改装工事中ですが、来年2025年3月頃にはリニューアルオープンし、展示を見ることができそうですので、楽しみです。
再開したら、ぜひ、ご紹介したいと思います。

 上野広小路三橋遺構は、将軍が寛永寺に参詣する際に渡った川に架かる中央の橋とその左右に架かる小橋の構台を構成する石組みの水路であるといわれています。(三橋遺構キャプションより)
下町風俗資料館に付設されています。


カヤバ珈琲
上野公園バス停より、バスに乗り、「谷中」バス停を降りるとすぐ、上野桜木と谷中の間の交差点にある、「カヤバ珈琲」です。谷中の町のシンボルとして、多くの人に親しまれてきた喫茶店です。


旧吉田屋本店(台東区立下町風俗資料館付設展示場)
吉田屋酒店は、旧谷中茶屋町(現谷中6丁目)の一角にあった江戸時代以来の老舗で、昭和61年(1986年)まで営業していました。翌62年、台東区により当地に移築され、同年5月より下町風俗資料館付設展示場として公開しています。平成元年(1989年)には、1階店舗部分と2階及び道具・文書類が台東区の有形民俗文化財に指定されました。

1階も展示スペースとして公開されています。
こも樽や陶製の樽、枡、徳利、さお秤など、昔の道具類が展示されていました。ポスターや看板も壁に展示されてました。

上野公園へ向かう通りの途中に、東京芸術大学が建っています。
日本の芸術の登竜門といえるでしょうか。
通りを挟んで、音楽系のキャンパスと美術系のキャンパスに分かれています。小さいころ、よく文化祭に遊びに行くのが楽しみでした。懐かしいです。

 旧博物館動物園駅は、日暮里駅~上野公園駅(現・京成上野駅)の中間に位置する駅として、1933年12月に開業しました。
(中略)完成した旧博物館動物園駅は、帝室博物館(現東京国立博物館)や恩賜上野動物園の最寄駅として利用されるようになり、戦争や時代の荒波に揉まれながら営業してきましたが、ホームが短く、4両編成の列車しか停車できないといった事情もあり、利用者の減少により、1997年にやむなく営業を休止、2004年に廃止となりました。
 廃止後も駅舎やホームなどは当時の姿を残していた旧博物館動物園駅ですが、2018年には特に景観上重要な歴史的価値を持つ建造物として、鉄道施設として初めて「東京都選定歴史的建造物」に選定されました。そして、東京芸術大学と京成電鉄が連携・協力して駅舎のリニューアルを行い、上野エリアにける新たな文化・芸術創造の場所として生まれ変わりました。
(引用:京成電鉄HPよりhttps://www.keisei.co.jp/keisei/hakudou/about/index.php

 学生当時、友人がこの駅を利用して通学していたのを、今でもよく覚えています。。。

旧博物館動物園駅のある交差点より、上野公園に入場できます。

上野公園付近から寛永寺方面へ少し足を延ばし、国際こども図書館へやってきました。
当日、休館でした。
国際子ども図書館は、1897年創立の帝国図書館を淵源とし、施設としては1906年に上野公園内に建設された帝国図書館を受け継いでいます。(ウィキペディアより)

国際こども図書館
竣工:2002年
設計:安藤忠雄建築研究所・日建設計
施工:鴻池組

上野公園内、上野動物園の旧正門を通り抜けます。

国立西洋美術館にやってきました。
当時はモネの企画展が開催されており、敷地内で行列ができていました。
写真中央の像は、オーギュスト・ロダン(1840~1917年)の作品、「カレーの市民」です。
敷地内には、同じくロダンの「考える人」も展示されています。

国立西洋美術館
竣工:1959年
設計:ル・コルビュジェ
施工:清水建設

西洋美術館の対面にあるのが、東京文化会館です。
オペラ、バレエから室内音楽やリサイタルまで行うことができる本格的な音楽ホール。前川國男建築設計事務所 横山建築構造設計事務所。(引用:建築パース.comより)
ル・コルビュジェの建築を影響を受けた屋上開口の作りが、とてもユニークです。

東京文化会館
竣工:1961年
設計:前川國男建築設計事務所
施工:清水建設

上野駅公園口の様子です。博物館や動物園の玄関口として、上野駅の主要な出入り口となっています。
当時連休最終日で、多くの観光客でにぎわっていました。 

上野公園口を南に下っていくと、パンダ橋に到着です。
上の写真は、東側台東区役所方面を撮っています。
下の写真は、振り返って上野の山(博物館、動物園方面)を撮っています。
ここは、割と人通りも少なく、人通りの多くは上野の山からさくらテラスなど各施設を通って上野駅ショッピング施設へ向かっているのか、動物園や博物館を経由しているようです。

パンダ橋を抜けてペデストリアンデッキ上に「月と日」をモチーフとしたモニュメントが建っています。
待ち合わせ場所にしている人は、少ないようです。。

上野駅東側出口付近へ到着です。マルイも見えてきました。
午前中の歩き建築はここで終了。
同日の午後へ続きます。。。

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